COLUMN
開発
複数の店舗でAccessを使っていると、店舗ごとにデータがたまっていき、本部でまとめて見たいときに苦労します。私は、数十店舗で使われていたそのAccessの刷新(作り直し)を担当しました。開発と保守の両方を五年ほど続けてきましたが、毎月各店舗からAccessを回収して本部で集計するその運用は、手間の大きいものでした。この記事では、複数店舗でAccessを使うとなぜデータが分断されるのか、それを本部のDBサーバへ集約し、一元管理に変えた経験を実際の体験を元にお話しします。
複数店舗でAccessを使うとデータが分断される一番の理由は、店舗ごとにAccessのファイルが分かれていて、その中にデータがたまり続けるからです。
私が刷新を担当したのは、数十店舗で使われていた小売店のAccessでした。各店舗のパソコンにそれぞれAccessが入っていて、Accessの中に各店舗の実績がたまっていきます。本部でデータをまとめて見るために、月に一度、各店舗のAccessを回収して集計する運用になっていました。
Accessは店舗に行く機会があった時に回収していましたが、数十店舗を回って集めるのは時間がかかり、手間の大きい作業でした。
この「店舗ごとにAccessとデータがあり、本部はそれを後から集める」という形だと、本部がまとめて実績を見るには、各店舗からAccessを集めて集計する作業が毎月必要になります。Accessを回収すれば実績を確認できますが、そのためには回収と集計をやり切らなければなりません。データが各店舗に分散していること自体が、一元管理を難しくしていました。
この運用で大変だったことは、大きく三つありました。
1. 店舗を回ってAccessを集める手間。先ほどお話ししたとおり、数十店舗のAccessを物理的に集める必要があり、回収だけでも時間がかかりました。
2. 店舗ごとに入力内容や使い方がそろっていないこと。同じAccessを配っていても、店舗によって入力の仕方が少しずつ違い、使い方も一致していませんでした。そのため、集めたデータをそのままでは比べられないことがありました。
3. 集計が手作業になること。回収したAccessのデータを本部で人の手でまとめていたため、手間がかかり、ミスも起きやすい状態でした。
特に負担だったのは、これらが毎月繰り返されることです。回収して、ばらつきを直して、手作業で集計する。この一連の流れに毎月時間を取られていました。回収と集計を終えるまで本部はデータをまとめて見られないため、リアルタイムに実績を確認することはできませんでした。
複数店舗のデータを一元管理にするために、本部のDBサーバへデータを集約し、各店舗からはそのサーバへ入力・参照する形に作り直しました。
このとき、Accessはやめて、Windowsアプリケーションへ焼き直しました。DBサーバとは、データを一か所にまとめて保管しておくサーバのことです。各店舗のパソコンにデータをためるのではなく、入力したデータがすぐに本部のサーバへ届く形にしたわけです。
あわせて、集計の機能もアプリの中に作り込みました。これにより、次のように変わりました。
1. 回収が不要になった。データはサーバに集まるので、店舗を回って集める必要がなくなりました。
2. 入力制御を追加して、店舗ごとのばらつきを解消した。入力制御とは、入力するときに値の形式や範囲をそろえるチェックのことです。これを加えたことで、入力内容が統一されました。
3. 本部でリアルタイムに実績を確認できるようになった。集計も自動になり、最新の実績をその場で見られるようになりました。
月に一度の回収と手作業集計に追われていた状態から、本部がいつでも最新の実績を把握できる状態へ変わりました。複数拠点のデータをまとめたいときは、データを一か所のサーバに集める形へ作り直すことが、根本的な解決につながります。
複数店舗でAccessを使うと、店舗ごとにデータが分かれてたまり、本部での一元管理が難しくなります。今回の現場では、月に一度の回収・入力のばらつき・手作業集計に毎月追われていましたが、本部のDBサーバへデータを集約し、Accessからアプリへ作り直すことで、回収が不要になり、本部がリアルタイムで実績を確認できるようになりました。複数拠点のデータがうまくまとまらないと感じているなら、データを一か所に集める形への作り直しが選択肢になります。
愛知県で40年、業務システムの開発と保守を担ってきた当社では、現状の運用の棚卸しから作り直しのご相談まで対応できます。お気軽にお問い合わせください。
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